アルゴリズム(1群のt検定)
1群のt検定は、真の母平均 \(\mu\,\!\) が、指定した検定の平均 \(\mu_0\,\!\) に等しいかまたは異なるかを検定するのに使用します。検定は 片側または両側のどちらかにすることができ、仮説は次のようになります。
\(H_0\):\(\mu=\mu_0 ,\) vs \(H_1\):\(\mu \ne \mu_0\), 両側
\(H_0\):\(\mu \le \mu_0\) vs \(H_1\):\(\mu > \mu_0\), 上側
\(H_0\):\(\mu \ge \mu_0\) vs \(H_1\):\(\mu < \mu_0\), 下側
検定統計量
\(X(x_1,x_2,...,x_n)\,\!\) を入力データセットとすると、統計t 値は自由度が(n-1)のスチューデントt 分布になり、下記のように計算されます。
\[t=\frac{\bar{x}-\mu}{s/\sqrt{n}}\]
ここで \(\bar{x}=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n x_i\) と\(s=\sqrt{\sum_{i=1}^n \frac{(x_i-\bar{x})^2}{n-1}}\)
与えられた有意水準 \(\alpha\,\!\) において、帰無仮説 \(H_0\,\!\) は、次の場合に棄却されます。
\(|t|>t_{\alpha/2}\,\!\), 両側検定
\(t>t_{\alpha}\,\!\), 上側検定
\(t<-t_{\alpha}\,\!\), 下側検定
ここで \(t_\alpha\,\!\) は、\(\alpha\,\!\) レベルでの自由度\((n-1)\) のt分布からの限界値です。仮説の確率を表すより良い方法は、 P 値も出力することです。そして、\(p < \alpha\,\!\) のとき、帰無仮説 \(H_0\,\!\) を棄却できます。t 統計に対する P 値は、不完全ベータ関数で計算できます。
\[p(t>t_{\alpha})=1-I_{\frac{DOF}{DOF+I^2}}(\frac{DOF}{2},\frac{1}{2})\]
ここで、\(I_x(\alpha,\beta)=\frac{I'(\alpha+\beta)}{I'(\alpha)\cdot I'(\beta)} \int_0^x t^{\alpha-1}(1-t)^{\beta-1}\,dt\)です。
信頼区間
指定した有意水準で、標本の平均に対する信頼区間は次式になります。
| 帰無仮説 | 信頼区間 |
|---|---|
| \[H_0:\mu=\mu_0\,\!\] | \[\left[\bar{x}-t_{n-1,\alpha/2}\frac{s}{\sqrt{n}},\bar{x}+t_{n-1,\alpha/2}\frac{s}{\sqrt{n}}\right]\] |
| \[H_0:\mu \le \mu_0\] | \[\left[\bar{x}-t_{n-1,\alpha}\frac{s}{\sqrt{n}}, \infty\right]\] |
| \[H_0:\mu \ge \mu_0\] | \[\left[-\infty, \bar{x}+t_{n-1,\alpha}\frac{s}{\sqrt{n}}\right]\] |
検出力解析
1群の t検定の検出力は、その感度の測定です。帰無仮説および対立仮説に関して、検出力は検定する統計量 T が、実際に帰無仮説を棄却すべき(例:与えられた帰無仮説が真でない)ときに、帰無仮説を棄却するのに十分であるという確率です。3つの異なる帰無仮説のそれぞれに対して、検出力は数学的に以下のように定義されます。
| 帰無仮説 | 検出力 |
|---|---|
| \[H_0:\mu=\mu_0 \] | \[1-P \left\{T \le t_{1-\alpha/2}(n-1)-t\right\}+P\left\{T<t_{\alpha/2}(n-1)-t \right\}\] |
| \[H_0:\mu \le \mu_0\] | \[1-P \left\{T \le t_{1-\alpha}(n-1)-t\right\}\] |
| \[H_0:\mu \ge \mu_0\] | \[P \left\{T \le t_{\alpha}(n-1)-t\right\}\] |
ここで T は、t 分布(自由度 \((n-1)\) )を持つランダムな変数です。仮説の検出力に対する計算は、検定する統計量 t、限界値、自由度が実際のサンプルサイズを使用するのではなく、仮説のサンプルサイズを使って再計算することを以外は、実際の検出力と同じです。